霜月・紅葉狩 秋から冬へ、季節の移ろいを感じながら愉しむ紅葉狩り


日本茶のある暮らし

秋の風物詩、紅葉狩り。もともと獣や動物を捕まえる時に使われた「狩」という言葉が、時の流れとともに、果物などを「採る」、やがては紅葉や草花を眺めるという意味でも使われるようになりました。古くは奈良時代から、桜や藤とともに、山へ紅葉を愛でに出かけるという風習はあったものの、本格的に普及したのは江戸時代からだったそうです。今となっては彩り鮮やかに赤く色づく華やかさが紅葉狩の魅力ですが、古の日本の貴族たちは、紅葉の赤に無常(人生のはかなさ)を感じ、やがて訪れる冬の寂しさや紅葉した後に散る葉にわが身を重ねていたそうです。

ちなみに紅葉と言えば「もみじ」で、もともとは「揉み出」(もみず)が変化した言葉。草木の葉の色が揉みだされてくるという意味で、特定の木の名前ではありませんでした。それが次第にあまりにも美しく毎年紅葉する楓のことを指すようになったそうです。秋になると色見草(いろみぐさ)と異名をとる楓の色づき具合に目を取られることも多いかもしれません。うっすらと色づく薄紅葉、濃い色、薄い色が混ざり合う斑紅葉(むらもみじ)、さらにまばゆいばかりに照り輝く照り紅葉。その折々の様々な色合いを、古から日本人は愛でてきたのですね。

日本茶のある暮らし

そんな草木が色とりどりに紅葉した秋は「錦秋」とも呼ばれます。錦は、数種類の糸を用いて、華麗な模様を織り出した織物。そんな豪華で高級な織物である“錦”をまとった秋の草木や山々の美しさを愛でる贅沢な秋を愉しんでみてはいかがでしょうか?ふと忙しく流れる日常の時間から少しだけ抜け出して山に足を運んでみれば、その木々の様々な色合いに装われた美しさを目にして、季節のしみじみとする貴重なひといきになるかもしれません。そして、そんな時に、NAGOMUの日本茶をお供に連れていくのも忘れずに。

日本茶のある暮らし

11月に提供するNAGOMU TEA BOXでは、秋から冬への移ろいを感じながらいただく日本茶を紹介したいと思います。

ひとつめは、地域のお番茶シリーズから「京番茶」。日本の緑茶の製法は京都の宇治から全国に広まりましたが、それでもなお京都でしか生産されていないお茶が「京番茶」。玉露や碾茶(てんちゃ)を摘み取った後に残った大きく硬い葉や茎を、そのままの大きい形で乾燥し焙じた番茶です。火入れ機を使用した京番茶が主流の中で、昔ながらの鉄釜を使った手炒りにこだわりました。癖のあるスモーキーな香りと味わいは、好みが分かれるものの、好きになるとハマります。ぜひその奥深い京番茶の世界を愉しんでみてください。

そして、今回のもうひとつの目玉は「朝比奈 玉露」です。京都の宇治、福岡の八女とともに日本三大玉露産地として知られる静岡県・藤枝市の朝比奈地区で育てられた最高級の玉露。独特の生産方法によって生まれる、海苔に似た香りとも表現される「覆い香」と天然のアミノ酸による甘味、旨味が特徴的です。普段よりぬるめのお湯で手間をかけて最後の一滴まで絞りきるようにじっくりと淹れながら、その独特の香りと舌の上を転がっていく旨みを感じて、最上のひといきを愉しんでもらえたらと思います。

山の煎茶シリーズからは、日本茶のうち最も普及している品種やぶきたにZ1という品種を交配し新たに生まれた「めいりょく」。お茶を表す「茗」と明るい「緑」の色からその名がつけられました。その名の通り、春から夏にかけての爽やかな緑の香りと緑鮮やかな水色(すいしょく)が特徴です。やぶきたの良いところを引き継いで、調和の取れた和の味は、クセもなく、渋みもない、合わせやすいすっきりとした味わいのため、普段使いにもぴったり。そのすっきりとしたお茶らしい青葉感を持った爽やかな色と香りをぜひお愉しみください。

3つの日本茶とともに、美しい紅葉を愛でながら季節の移ろいを感じて、ひといきついていただけることを願っています。

それでは、お茶とともに感じる色に満ちた生活を。Life is colourful.

現在ショップでは、11月からの定期購読やお試しBOXの予約を受け付けています。興味のある方はこちらから。


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